明治神宮の夫婦楠(めおとくす)は、東京の中心にありながら豊かな自然に囲まれた、特別なパワースポットです。「復縁したい」「素敵な人と出会いたい」「夫婦の絆を深めたい」といった願いを持つ多くの人々が、この場所を訪れています。
しかし、広い境内の中で具体的にどこにあるのか迷ってしまったり、効果的な参拝方法がわからずに不安を感じたりすることもあるでしょう。
この記事では、夫婦楠が持つスピリチュアルな意味や、運気を高めるための具体的なアクションについて、詳しく解説していきます。
明治神宮の夫婦楠が持つご利益と歴史的背景

明治神宮の中でも特に強力なパワースポットとして知られる夫婦楠。多くの参拝者が足を止めるこの場所には、単なる「大きな木」という枠を超えた、深い歴史と物語が存在します。
まずは、なぜこの場所が多くの人々に愛され、どのような歴史的背景を持っているのか、その秘密を詳しく紐解いていきましょう。
夫婦楠の場所は拝殿の左手前にある
明治神宮の境内は、東京ドーム約15個分にあたる70万平方メートルもの広さを誇ります。そのため、初めて訪れる方は「夫婦楠がどこにあるのかわからない」と迷ってしまうことも少なくありません。しかし、ポイントさえ押さえれば、その場所は非常にわかりやすい位置にあります。
夫婦楠があるのは、拝殿(本殿の手前にあるお参りをする場所)に向かって左手前です。具体的なアクセスルートとしては、原宿口(南口)や代々木口(北口)から参道を進み、大鳥居(第二鳥居)をくぐって本殿方面へ向かいます。そして、手水舎で身を清めた後、立派な楼門(南神門)をくぐると、目の前に広々とした拝殿前の広場が現れます。
この広場に入った際、拝殿に向かって視線を向けると、左右にそれぞれ大きな楠(クスノキ)が立っているのが見えます。ここで注意が必要なのが、拝殿に向かって右側にも非常に立派な楠があるという点です。右側の木は1本で立っており、「孤高の楠」や「長寿の楠」と呼ばれることもありますが、今回ご紹介する縁結びのパワースポットである夫婦楠は、拝殿に向かって左側にある、しめ縄で結ばれた2本の楠です。
2本の木が仲良く並んでいる姿は遠目からでも確認できますが、混雑時には人が多くて見つけにくい場合もあります。「楼門をくぐったら左手前」と覚えておけば、迷うことなくたどり着けるでしょう。
場所のポイント
楼門(南神門)をくぐり、拝殿に向かって「左側」にある、しめ縄で結ばれた2本の木が夫婦楠です。右側の1本の木と間違えないように注意しましょう。
縁結びや復縁に効果的なパワースポット
夫婦楠はその名の通り、夫婦円満や家内安全の象徴として古くから親しまれていますが、現代においてはそれ以上に幅広い「縁」に関するご利益があるとして注目を集めています。特に、独身の方にとっては良縁祈願(縁結び)のスポットとして、また一度離れてしまった縁を再び結ぶ復縁を願う場所として、多くの人々に信仰されています。
なぜこれほどまでに強いご利益があると言われているのでしょうか。その最大の理由は、明治神宮のご祭神である明治天皇と昭憲皇太后が、大変仲睦まじいご夫婦として語り継がれていることに由来します。明治天皇は、当時の慣例を破って昭憲皇太后と同乗して馬車に乗ったり、公務を共にされたりと、近代的な夫婦の在り方を示されたと言われています。お二人の深い愛情と信頼関係は、当時の国民にとっても理想の夫婦像でした。
また、「復縁」に関しては、後述する「戦火を生き延びた」という歴史的背景も大きく関係しています。一度は危機に瀕しながらも、力強く生き残り、再び葉を茂らせたその姿に、人々は「壊れかけた関係の修復」や「失った縁の復活」という願いを重ね合わせているのです。
実際にこの場所を訪れた人の中には、「参拝後に疎遠になっていた人から連絡が来た」「長年の片思いが実った」といった体験談を語る人も少なくありません。もちろん、これらは個人の体験に基づく口コミですが、多くの人が同じような願いを持って訪れているという事実は、この場所が心の拠り所となっていることを物語っています。
期待されているご利益
- 夫婦円満: パートナーとの絆を深め、末永く仲良く過ごせる。
- 家内安全: 家族全員が健康で、平和に暮らせる。
- 縁結び(良縁成就): 理想のパートナーと巡り会える。
- 復縁祈願: 別れてしまった相手との縁を再び結ぶ。
樹齢100年を超えるご神木の歴史と由来
この夫婦楠は、1920年(大正9年)の明治神宮創建当時に献木されたものです。当時、全国から約10万本もの木々が奉納され、延べ11万人ものボランティアの手によって植樹されましたが、この夫婦楠もその中の一つです。植樹された時点ですでに若木ではなかったため、現在の樹齢は少なくとも100年以上と考えられています。
夫婦楠を語る上で欠かせないのが、1945年(昭和20年)の東京大空襲の際のエピソードです。4月と5月の空襲により、明治神宮の社殿の多くは焼失してしまいました。しかし、夫婦楠を含む鎮守の杜(もり)は、激しい戦火にさらされながらも、奇跡的に森としての姿を留めました。
周囲の建物が焼失する中で、傷つきながらも生き残った木々の姿は、戦後の復興を目指す人々にとって大きな希望の光となりました。激しい時代を生き抜いたその生命力こそが、「どんな困難も乗り越える」「決して絆は切れない」という強いご利益の根拠として語られているのです。
現在、私たちが目にしている青々とした葉は、平和な時代だけでなく、苦難の時代をも見守り続けてきた証です。その歴史を知った上で参拝することで、単なる願い事以上の、深い感慨と勇気を受け取ることができるはずです。
(出典:明治神宮『明治神宮の歴史』)
クスノキの花言葉に込められた夫婦の絆
植物としてのクスノキ(楠)にも、夫婦楠のご利益を裏付けるような素敵な意味が込められています。一般的に、クスノキの花言葉や木言葉としては、樟脳(しょうのう)の香りに由来する「芳香」などが知られています。
これに加え、明治神宮の夫婦楠においては、その生命力の強さや長寿である特徴から、「健康」や「忍耐」といった意味と結びつけて語られることもあります。「忍耐」は夫婦生活において互いを許し合い支え合う強さを、「健康」は家族が健やかに過ごせることを象徴していると解釈されています。
さらに、クスノキは常緑樹です。冬になっても葉を落としきることなく、一年中青々とした葉を茂らせています。この特徴から、2本の木が寄り添うように成長している姿は、色あせることのない「永遠の愛」や「永続する絆」を表していると言われています。
長い年月をかけて、2本の木が互いに根を張り、枝を広げ、まるで1つの大きな生命体のように調和している姿。それはまさに、理想的なパートナーシップそのものと言えるでしょう。参拝の際は、ぜひその枝ぶりや葉の重なり合いにも注目してみてください。
スピリチュアルな効果がすごいと評判
スピリチュアルな観点からも、明治神宮は非常に重要な場所として注目されています。風水やスピリチュアルの世界では、明治神宮は富士山から皇居へと流れる「龍脈(気の流れ)」の上に位置しており、大地のエネルギーが噴出する場所であると言われています。
その広大な境内の中でも、夫婦楠の周辺は特に、愛情や対人関係に関する温かいエネルギーに満ちていると信じられています。拝殿で神様の厳かな気を受けた後、夫婦楠の前に立つと、空気がふっと柔らかくなるのを感じる人もいるそうです。
実際に訪れた方からは、「木の前に立つだけで心が穏やかになった」「悩み事でざわついていた気持ちが落ち着き、不思議と前向きになれた」といった声が多く聞かれます。これらは科学的に証明された効果ではありませんが、豊かな自然と静寂な環境がもたらすリラックス効果や、ご神木が持つ生命力のイメージが、訪れる人の心に良い影響を与えているのかもしれません。
単なる観光スポットとして写真を撮るだけでなく、神聖な気が宿るとされる場所として、静かに深呼吸をし、その場の空気感を肌で感じてみてください。目には見えないエネルギーが、あなたの心を整え、良縁を引き寄せる準備をしてくれるはずです。
明治神宮の夫婦楠へ参拝する際の手順と作法

せっかくパワースポットを訪れるなら、神様に失礼のないよう、そしてご利益を最大限にいただけるよう、正しい手順で参拝したいものです。神社には古くから伝わる作法があり、それを守ることは神様への敬意の表れでもあります。ここでは、推奨される参拝ルートや、意外と知られていないマナーについて詳しく解説します。
運気を上げる正しい参拝方法とやり方
明治神宮に到着して、いきなり夫婦楠へ直行するのは、あまりおすすめできません。夫婦楠はあくまで境内のご神木であり、まずは神社の中心である神様(ご祭神)にご挨拶をするのが基本のマナーだからです。
おすすめの参拝ルート
- 手水舎で清める: 参道を進み、楼門の手前にある手水舎(てみずや)で手と口をすすぎ、心身を清めます。
- 拝殿(本殿)で参拝: 楼門をくぐり、まずは正面の拝殿へ進みます。お賽銭を入れ、二礼二拍手一礼の作法で、明治天皇と昭憲皇太后にご挨拶をします。この時、自分の住所と名前を心の中で告げ、日頃の感謝を伝えると良いでしょう。
- 夫婦楠へ移動: 神様へのご挨拶が済んだら、拝殿の左手前にある夫婦楠へ移動します。
- 夫婦楠の前で祈願: 夫婦楠の前にある賽銭箱の前で、静かに手を合わせます。ここでも二礼二拍手一礼を行い、具体的な願い事を伝えます。
このように、まずはご祭神である明治天皇と昭憲皇太后にしっかりと挨拶をしてから、そのお力添えをいただく形で夫婦楠のパワーを受け取るという順序を意識しましょう。順序を守ることで、より清らかな気持ちで願いを届けることができるはずです。
夫婦楠から拝殿へ向かうラインを意識
夫婦楠の前には、木を保護するための柵があり、その前に賽銭箱が置かれています。ここでの参拝には、知る人ぞ知る「パワーを受け取るためのポイント」があります。
それは、「夫婦楠の間から拝殿を望むように参拝する」ことです。夫婦楠の正面(賽銭箱の前)に立ち、そこから拝殿の方角を見ると、ちょうど2本の木の間から拝殿が見える位置関係になります。この「夫婦楠」と「拝殿」を結ぶライン上で祈ることで、夫婦楠が持つ大地の生命力と、拝殿に鎮座するご祭神の神聖なパワーを同時に受け取ることができると言われています。
いわば、神様とご神木を結ぶエネルギーの通り道に立つようなイメージです。ただ漫然と木の前に立つのではなく、この位置関係を意識して、木の間から奥に見える拝殿に向かって手を合わせてみてください。2本の木が鳥居のような役割を果たし、願いを神様へと届けてくれるような感覚を味わえるかもしれません。
待ち受け画像の効果と話題のジンクス
「明治神宮の夫婦楠をスマートフォンの待ち受け画面にすると恋が叶う」という話は、SNSや口コミを通じて広まり、今や非常に有名なジンクスとなっています。実際に、この画像を待ち受けにしてから状況が好転したという報告も多く、特に以下のような願いが叶うと噂されています。
| 期待される効果(ジンクス) | 具体的な内容 |
|---|---|
| 恋愛成就 | 片思いの相手と結ばれる、素敵な恋人ができる、出会いのチャンスが増える。 |
| 結婚運アップ | 現在のパートナーと結婚の話が進む、プロポーズされる、理想の結婚相手と出会う。 |
| 復縁 | 別れた相手から連絡が来る、偶然再会する、関係が修復される。 |
| 夫婦円満 | 喧嘩が減る、相手への感謝の気持ちが芽生える、家庭内の雰囲気が明るくなる。 |
もちろん、これらに科学的な根拠はありません。しかし、毎日何十回も見ることになるスマートフォンの画面をご神木の写真にすることは、心理学的にも意味があると考えられます。画面を見るたびに「良い縁を結びたい」「パートナーを大切にしたい」という自分の願いを再確認し、潜在意識に働きかけることで、自然と前向きな行動や言動につながるからです。
綺麗な画像の撮り方とおすすめアングル
待ち受け画像にするなら、できるだけ美しく、パワーを感じられる写真を撮りたいものです。しかし、大きな木を撮影するのは意外と難しいもの。撮影の際は以下のポイントを参考にしてみてください。
- 2本をしっかり収める: 夫婦楠は2本で1つの意味を成します。どちらか片方だけではなく、画面いっぱいに2本の木が寄り添う姿をバランスよく収めましょう。縦向きで撮影すると、木の高さと迫力を表現しやすくなります。
- 木漏れ日を活かす: 晴れた日には、葉の間から差し込む太陽の光(木漏れ日)を入れると、神々しく幻想的な写真になります。特に午前中の光は清々しく、エネルギーに満ちていると言われています。
- 拝殿を入れる: 前述した「夫婦楠の間から拝殿が見えるアングル」で撮影するのもおすすめです。ご神木と社殿が一緒に写ることで、より強力なパワーを感じられる構図になります。
- 下から見上げる: 根元から見上げるように撮影すると、枝が空に向かって広がるダイナミックな写真になります。生命力の強さを表現したい場合に最適です。
撮影時の注意
撮影に夢中になるあまり、他の参拝者の邪魔にならないよう注意しましょう。通路を塞いだり、長時間同じ場所を独占したりするのはマナー違反です。また、他の人が写り込まないよう配慮することも大切です。
参拝時に知っておきたいマナーと注意点
夫婦楠はご神木であり、生きている植物です。そのパワーにあやかりたい気持ちはわかりますが、木に直接触れたり、抱きついたりすることはマナーとして控えましょう。
木の根元を保護するために柵が設けられていますので、絶対に柵の中には入らないでください。多くの人が根元を踏み固めてしまうと、土が硬くなり、木の根が呼吸できなくなって弱ってしまう原因になります。私たちにパワーをくれるご神木を、私たちが傷つけてしまっては本末転倒です。
ご神木への敬意を払い、少し離れた場所から心の中でパワーを感じ取るようにしましょう。手で触れなくても、心を込めて祈れば、その想いは十分に届くはずです。また、境内は神聖な場所ですので、大声で騒いだりせず、静かな心で過ごすことを心がけてください。
明治神宮の夫婦楠を訪れる際のまとめ

明治神宮の夫婦楠は、単なる大きな木ではなく、深い歴史とご祭神の愛が込められた神聖な場所です。拝殿の左手前に静かに佇むその姿は、私たちに絆の大切さや、困難を乗り越える強さを教えてくれているようです。
正しい順序で参拝し、マナーを守ってそのエネルギーを受け取ることで、あなたの恋愛運や対人運もきっと良い方向へ向かうはずです。明治神宮を訪れた際は、ぜひこの夫婦楠の前で足を止め、大切な人との絆を祈ってみてください。その穏やかで力強いパワーが、あなたの背中をそっと押してくれることでしょう。

